2018年の12月に始めたこのブログ。
なぜ始めたかというと、Twitterのフォロワーさんに映画が好きな方がたくさんいて、ちょっと面白いことをしようと思ったから。
『フォロワーさんが見て欲しい、感想を知りたい映画を教えて貰い、俺が観て、その感想をブログに載せる』
という企画?です。
今のところ、『来る』『スマホを落としただけなのに』『パラドクス』『アメリカンヒストリーX』の4作品の受注??を受けていて、
『スマホを落としただけなのに』は公開中で未鑑賞。
『来る』は鑑賞済み。
『パラドクス』は本日鑑賞済み。
『アメリカンヒストリーX』は遠い昔に、まだ新作でレンタルだった頃に鑑賞済みですが、歳を経てからの作品の印象も変わるかもしれないため、明日再度鑑賞します。
ということで本日は『パラドクス』の感想を述べます。
『パラドクス』
2014年公開のメキシコ映画。
原題は the incident(事件、出来事の意)
DVDジャケットの印象はホラー寄りですが、ミステリーだと思います。
あらすじはというと
~ある2人の兄弟がいました。
彼らの元に刑事が来ます。詳しくは語られませんが、刑事に追われ階段へと逃げます。
下の階へと逃げる兄弟、追う刑事、そして、発砲。
発砲のあと、なにか爆発音が聞こえました。
弾は兄の脚に当たり、兄弟はその場で足を止め止血をします。2人の元へ刑事が近づき、そのまま二人を署に連行しようと出口に向かいます。
しかし、出口は開かない。
ほかの階に行っても、出口は開かない。
様子がおかしい。
階段を上がろうが下がろうが、怪我をした二人の元に辿り着きます。
異様な状況に追い込まれたまま、時は過ぎていきます。
出口は見えないが、時間経過はある。
唯一の食糧として、ほかの階段の踊り場にあった販売機。
いくら消費しようが食糧は供給されるのでした。
出血の止まらぬまま、兄は帰らぬ人に。
刑事と弟、2人は異様な状況に困り果てたまま、場面は変わります。
場面は変わり、家族4人、父、母、兄、妹。
どこかにでかけるようです。
目的地までの一本道を車で走らせていると、妹が持病の発作で苦しみ始めます。
予備の薬を家に忘れた為、車は家へと向かいますが、同じ場所に戻ってきます。
妹の症状は悪化する一方。
家族は起きている状況が理解できない上、妹の症状の悪化から混乱していきます。
そして、妹は帰らぬ人に。
場面は変わり、階段へ。
階段に置かれたゴミ、壁に描かれた落書き、老人、逞しい男性。
老人は年老いた刑事、逞しい男性は兄を失った弟。
階段から出られぬまま35年の時が経過していたのでした。~
ちょっと長くなりましたが、同じ状況に陥った2つの環境の話で物語は進んでいきます。
刑事と弟の場面は全体的に色味が薄く、白黒で撮影しても良さげな印象を感じました。
螺旋から出られないという、扱う題材的にも白黒の方がパンチが効いていて良かったんじゃないかなと思いました。
イメージとして『メメント』のような雰囲気で、
白黒を現代の映画に利用するのは魅力的だと思います。
個人的に好きな作品でジム・ジャームッシュの『コーヒー&シガレッツ』というのがありまして、ただただコーヒー飲みながら世間話をする映画でしたが、大変魅力的な演出だと思いました。
話が逸れました。
ネタバレをしたくないので詳細は控えますが、
こんなことをたまに思うことがあります。
自分が幸せであるために、誰かが犠牲になっているかもしれない。
多かれ少なかれ、誰かにしわ寄せは来ているのかもしれない。
バタフライエフェクトとはまた違う、自分なりの考えです。
誰かを好きになるとして、その誰かを他の誰かも同じように好意を持っているかもしれない。
その誰かの淡い恋心や幸せを切り捨てて得ているのが、自分の幸せかもしれない。
この映画は、
今ある幸せのために、違う場所で苦しみを味わっている存在がある。
という考えが世界観にあります。
そして、それを維持するために、何度となく繰り返されている。
ただ、苦難が還元されているのは自分以外の誰か。
違う場所に存在している他の自分にもしかしたら、還元されているかもしれない。
ちょっと変わった永久機関の物語でした。
正直、はっきりしない部分もあるし、ネット上には考察も多々あります。
なにより、同一線上の世界観を持つのではないかと言われる、同監督の作品『ダークレイン』というのもあるようです。
そちらも鑑賞すると、多少イメージは変わるかもしれません。
個人的には伏線は特になく、何が起きているかを急に提示するやりかたは力技過ぎて物足りません。
見せ方ややり方は面白いけど、練り方はまだ甘かった。
面白いことは面白いが、万人受けするかと言うと、観ている人を何人か置き去りにしたまま終わるような印象も持ちました。
レンタル店での取り扱いは少ないかもしれませんが、興味を持たれたら鑑賞してみてはいかがでしょうか。
なぜ始めたかというと、Twitterのフォロワーさんに映画が好きな方がたくさんいて、ちょっと面白いことをしようと思ったから。
『フォロワーさんが見て欲しい、感想を知りたい映画を教えて貰い、俺が観て、その感想をブログに載せる』
という企画?です。
今のところ、『来る』『スマホを落としただけなのに』『パラドクス』『アメリカンヒストリーX』の4作品の受注??を受けていて、
『スマホを落としただけなのに』は公開中で未鑑賞。
『来る』は鑑賞済み。
『パラドクス』は本日鑑賞済み。
『アメリカンヒストリーX』は遠い昔に、まだ新作でレンタルだった頃に鑑賞済みですが、歳を経てからの作品の印象も変わるかもしれないため、明日再度鑑賞します。
ということで本日は『パラドクス』の感想を述べます。
『パラドクス』
2014年公開のメキシコ映画。
原題は the incident(事件、出来事の意)
DVDジャケットの印象はホラー寄りですが、ミステリーだと思います。
あらすじはというと
~ある2人の兄弟がいました。
彼らの元に刑事が来ます。詳しくは語られませんが、刑事に追われ階段へと逃げます。
下の階へと逃げる兄弟、追う刑事、そして、発砲。
発砲のあと、なにか爆発音が聞こえました。
弾は兄の脚に当たり、兄弟はその場で足を止め止血をします。2人の元へ刑事が近づき、そのまま二人を署に連行しようと出口に向かいます。
しかし、出口は開かない。
ほかの階に行っても、出口は開かない。
様子がおかしい。
階段を上がろうが下がろうが、怪我をした二人の元に辿り着きます。
異様な状況に追い込まれたまま、時は過ぎていきます。
出口は見えないが、時間経過はある。
唯一の食糧として、ほかの階段の踊り場にあった販売機。
いくら消費しようが食糧は供給されるのでした。
出血の止まらぬまま、兄は帰らぬ人に。
刑事と弟、2人は異様な状況に困り果てたまま、場面は変わります。
場面は変わり、家族4人、父、母、兄、妹。
どこかにでかけるようです。
目的地までの一本道を車で走らせていると、妹が持病の発作で苦しみ始めます。
予備の薬を家に忘れた為、車は家へと向かいますが、同じ場所に戻ってきます。
妹の症状は悪化する一方。
家族は起きている状況が理解できない上、妹の症状の悪化から混乱していきます。
そして、妹は帰らぬ人に。
場面は変わり、階段へ。
階段に置かれたゴミ、壁に描かれた落書き、老人、逞しい男性。
老人は年老いた刑事、逞しい男性は兄を失った弟。
階段から出られぬまま35年の時が経過していたのでした。~
ちょっと長くなりましたが、同じ状況に陥った2つの環境の話で物語は進んでいきます。
刑事と弟の場面は全体的に色味が薄く、白黒で撮影しても良さげな印象を感じました。
螺旋から出られないという、扱う題材的にも白黒の方がパンチが効いていて良かったんじゃないかなと思いました。
イメージとして『メメント』のような雰囲気で、
白黒を現代の映画に利用するのは魅力的だと思います。
個人的に好きな作品でジム・ジャームッシュの『コーヒー&シガレッツ』というのがありまして、ただただコーヒー飲みながら世間話をする映画でしたが、大変魅力的な演出だと思いました。
話が逸れました。
ネタバレをしたくないので詳細は控えますが、
こんなことをたまに思うことがあります。
自分が幸せであるために、誰かが犠牲になっているかもしれない。
多かれ少なかれ、誰かにしわ寄せは来ているのかもしれない。
バタフライエフェクトとはまた違う、自分なりの考えです。
誰かを好きになるとして、その誰かを他の誰かも同じように好意を持っているかもしれない。
その誰かの淡い恋心や幸せを切り捨てて得ているのが、自分の幸せかもしれない。
この映画は、
今ある幸せのために、違う場所で苦しみを味わっている存在がある。
という考えが世界観にあります。
そして、それを維持するために、何度となく繰り返されている。
ただ、苦難が還元されているのは自分以外の誰か。
違う場所に存在している他の自分にもしかしたら、還元されているかもしれない。
ちょっと変わった永久機関の物語でした。
正直、はっきりしない部分もあるし、ネット上には考察も多々あります。
なにより、同一線上の世界観を持つのではないかと言われる、同監督の作品『ダークレイン』というのもあるようです。
そちらも鑑賞すると、多少イメージは変わるかもしれません。
個人的には伏線は特になく、何が起きているかを急に提示するやりかたは力技過ぎて物足りません。
見せ方ややり方は面白いけど、練り方はまだ甘かった。
面白いことは面白いが、万人受けするかと言うと、観ている人を何人か置き去りにしたまま終わるような印象も持ちました。
レンタル店での取り扱いは少ないかもしれませんが、興味を持たれたら鑑賞してみてはいかがでしょうか。
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